【建築探訪】国際子ども図書館 アーチ棟/安藤忠雄建築研究所+日建設計
「上野公園まで行ったらぜひとももう少し奥まで行っていただきたい」とでっかい声でひっそりと教えたくなるそんな場所、あります。安藤忠雄氏がアーチ棟の新築およびレンガ等の改築を手がけた国際子ども図書館です。100年の歴史的建築物と21世紀最新建築が見事に共存しています。
歴史
簡単に紹介を。国際子ども図書館(以下、古い方を『レンガ棟』と呼びます。)は1906年に帝国図書館として建てられ、レンガ棟自体ももうそれは美しい建物でして、東京都歴史的建造物の指定も受けています。明治時代において最も人気のあった様式のひとつのルネサンス様式です。こちらはできる限り元の姿を維持しながらも現代を感じさせるガラスな部分を増改築して、今に至ります。
改築部分はラウンジとして利用されていて、中庭が見えて採光もちょうどいい感じに差し込みゆっくりできます。そんな由緒正しき重要な建築物と中庭を挟んでアーチ棟が立てられました。
建築
アーチ棟は現代らしく、ガラス張りでかつ美しい曲線の建物です。仕上げはもちろんコンクリート打ちっ放し。奈良県の『ごじょうばあむ』を半分にしたような印象でしょうか。1階は研修室で2階が資料室。午前中に行けば太陽がガラスに反射したぶん中庭はよりポカポカした陽気となっていました。
中庭の木々も四季を通じて色が綺麗に変わりますから、夏、秋と2回楽しむのもよさそう。
別に子供しか行けないってわけではありませんから(むしろ子供がそんなにいなかったような。。。?)、レンガ棟の浪漫とアーチ棟のNowの両方を欲張って楽しむにはもってこいの施設です。カフェもありますので、上野公園が混雑しているときは2、3分歩いてこっちでゆっくりするのもありだと思いますよ。
撮影許可
確認はしていませんが、内部(特にレンガ棟)は基本NGっぽいです。公式サイトにも「普段ご遠慮いただいている…」と書いてありますので。ラウンジと中庭はまあ問題ないでしょう。要確認。
ギャラリー
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建物概要
International Library of Children’s Literature, Arch building (国際子ども図書館 アーチ棟).
Architect : Tadao Ando + Nikken Sekkei (設計:安藤忠雄建築研究所+日建設計).
Contractor : Zenitakagumi Construction (施工:銭高組).
Completed : 2015 (竣工:2015年).
Structured : Steel Frames (構造:S造).
Costs : $ million (総工費:約億円).
Use : Library (用途:図書館).
Height : ft (高さ:m).
Floor : 3 (階数:地下2階、地上3階).
Floor area : 65,552 sq.ft. (延床面積:6,090㎡).
Building area : sq.ft. (建築面積:㎡).
Site area : 83,237 sq.ft. (敷地面積:7,733㎡).
Location : 12-49 Uenokoen, Taito Ward, Tokyo, Japan (所在地:東京都台東区上野公園12-49).
使用機材
Nikon D600
Tamron SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
Tamron SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD
Adobe Photoshop
Adobe Photoshop Lightroom
参考サイト
・施設の紹介(ギャラリー) – 国際子ども図書館(公式)
・新建築 2002年7月号 – 新建築Online
・工事レポート 国立国会図書館 国際子ども図書館アーチ棟 – 錢高組
・新館建設計画 – 国際子ども図書館(公式)