【CG】フローリングをボロくする【UE4】

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 ボロボロと言ったら怒られるでしょうけど、お寺に行ったときの年令を重ねた木の質感はなんとも言えない感動がありますよね。CGで作るとどうしても小奇麗でキラキラした表面にノーマルマップでボコボコして…それだけじゃあ雰囲気が出ません。あの古びた感じが良いんですよね。

 映画や宣伝だとスチール素材の使用感はすごく頻繁に利用されていますが、木材ってよくよく考えると少なくありませんか?


Photo from Girls Hour

 ということでUE4の無料コンテンツのテクスチャを組み合わせて古びた木材を造ってみましょう。
 そんでもってお寺の廊下を造ってみましょう。

やってみよう

順を追ってやってみましょう。いきなり複雑なのを作ろうとするとわけわからなくなるので。

ふつうのフローリングを造る

パインでやりましょう。マテリアルノードは以下のようにしてみました。まあ普通ですね。
ベースとしたのはStarterContent/Texture/T_Wood_Pine_Dテクスチャ。
わあきれい。新築です!

さらにノーマルとラフネスを設定してみます。
ノーマルはStarterContent/Texture/T_Wood_Pine_Nを。
ラフネスはアルベドマップの1-xしたものを接続します。ここまでは最低限必要なマテリアル構成でしょう。

経年劣化をつけてみる

ここからが一工夫。何年も住んだ廊下にはいろんな『傷』が着いていますが、それを再現しようということです。
ひっかき傷であれば「scratch texture」などでググってテクスチャ素材のサイトで購入またはダウンロードするのも手だと思います。

今回は「UE4の無料コンテンツで」という条件なので、無料のAutomotive Materialsプロジェクトのテクスチャをマイグレーションさせてもらいましょう。
Cube_TireというスタティックメッシュのマテリアルインスタンスMl_TireのM_TireRubberマテリアルで使われているT_TireRubber_Rテクスチャがあるのですが、ひっかき傷みたいな柄を持っています。これを自分のプロジェクトにマイグレーション(移行)させてもらいます。

さて、このとき検討することは「傷が着いた箇所とは、新品に比べてどう違うか?」です。
これを言葉にすると「傷がついた箇所はザラザラしている」「床面がきれいに反射しない。」と言えると思います。つまり傷のある箇所はラフネス値が高くなるということです。
これを考慮した結果以下のようにノードをつないてみました。パラメータ化してあとで変更できるようにしておきましょう。

これだけでもだいぶ違いますよね。
定期的にワックスはかけてメンテナンスしているけど、さすがに年数が経つと傷は残っちゃいますよね。という感じの雰囲気です。

ボロボロにしてみる

こっからが本題。ボロボロにしてみましょう。
ちょっと考えてみます。ボロい床ってなんだろう?
「ツヤはまったくなくて」「木の繊維が毛羽立ってすらいて」「ボコボコがより激しい」みたいな感じでしょうか?
マテリアルができることは、ボロい面は「ラフネス値を上げて」「木目がやや崩れた感じで(つまりアルベドマップが崩れた絵になった感じ?)」「ノーマルがより強くなった」みたいな感じじゃないかと思えてきます。
ということでとにかく上の3つを実装してみましょう。

●きれいな面とボロボロの面との表示を分けるマスクを用意
マスクは、アルベドマップの赤色成分だけ抽出したものにしてみましょうか。
混ぜるのはLerpで。Aにボロボロ面を、Bにきれいな面をセットして、AlphaにマスクをセットすればOK。

マスクが白に近いほどきれいな面が出てきますね。

ところでこの状態だとまだ変ですよね。最初にボロい床は「ツヤはない」と言っていたのにこれはツヤが残っています。

●ボロボロの箇所のツヤを消す
ボロい箇所だけツヤを消してみましょう。つまり該当箇所のラフネス値を上げます。
やることは1つ目と同じ要領です。

これでボロいところのツヤさがなくなりました。

ただしこれだとちょっとボロい部分の仕上がりに不満が残ります。もっとゴツゴツさせたいと言いますか。

●ボロボロの箇所をもっとボロくする
ノーマルマップを使って、該当箇所の強さをより強くしてみましょう。
これも同じ方法で進めてみましょう。

さてどのようなへんかになるでしょうか。

うん。理想の出来! …ではないのですが、期待したレベルの絵が出てきたから短時間でここまで持っていけたことに満足です。
これで完成です。最終ノードは以下の通りとなりました。

完成

いかがでしょうか。ちゃちゃっと10分程度の作業でこの雰囲気まで持っていければコスパはいいほうだと思います。試してみてください。

マテリアルインスタンスのパラメータを変更しているところです。

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